下肢静脈瘤ラジオ波手術
下肢静脈瘤ラジオ波手術
ラジオ波(高周波)による下肢静脈瘤血管内焼灼術
平成26年6月から、新たにラジオ波(高周波)による下肢静脈瘤血管内焼灼術が保険収載されました(エンドヴィーナスクロージャーシステム(医療機器承認番号22600BZX00026000))。当クリニックでもこのシステムをいち早く導入しました。
下肢静脈瘤のラジオ波(高周波)アブレーションによる治療とは
まずはラジオ波(高周波)というものから説明します。
ラジオ波(高周波)とは医療分野で広く使われている電磁波の一種で10kHzから100GHzのものをラジオ波といいます。
医療分野では、300kHzから6MHzの高周波を使用して、100℃前後の熱を発生させ、肝臓癌、乳癌などの治療に以前から利用されています。またそのほか皮膚科・形成外科手術などにも広く応用されています。電気メスなどもこれと同じ原理になります。
エンドヴィーナスクロージャーシステムでは460kHzのラジオ波(高周波)を利用してカテーテルを使い下肢静脈瘤の治療を行います。
手術方法は、従来のレーザーを用いた下肢静脈瘤のカテーテル治療とほぼ同じで、レーザーの代わりにラジオ波(高周波)を用いて静脈壁を焼灼する方法です。
具体的には120℃の温度で静脈壁を焼灼することで、静脈壁のコラーゲン繊維が厚く熱変性します。それにより繊維性閉塞が起きるという仕組みです。
ラジオ波(高周波)アブレーションシステムの特徴
特徴1:周囲組織がダメージを受けない
ラジオ波を用いることで、静脈壁のコラーゲン繊維をターゲットとして均一に焼灼することができます。それにより周囲組織がダメージを受けることなく、静脈壁のみを焼灼することができるということです。
特徴2:静脈壁をよりばらつきなく均一に焼灼できる
焼灼温度を常に120℃に保つようにジェネレーター側で出力をコントロールするために、焼けすぎるということが避けられ、静脈壁をよりばらつきなく均一に焼灼できるようになります。
特徴3:早く焼灼することが可能
7cmごとのセグメントで焼灼することで、面として静脈壁が焼けるため、まだらになることなく均一にそして早く焼灼することができます。このような特徴、工夫により、術後の内出血、疼痛や脚の腫れなどの合併症の少ない下肢静脈瘤手術が行えるようになったのです。
実際、アメリカでは下肢静脈瘤のカテーテル手術の約半数はこの高周波(ラジオ波)手術になっており、日本で導入されているレーザー手術よりも多く行われています。
下肢静脈瘤レーザー手術との違い
下肢静脈瘤のレーザー手術はそのレーザーの特性から、ある程度指向性をもってレーザー光線が照射されるため、静脈壁の焼灼にはばらつきが出てしまいます。これは静脈壁の焼けすぎる部分と、焼け方が少ない部分がまだらに出てしまうということです。一方高周波(ラジオ波)はその特性とカテーテルの形状などから、むらなく静脈壁が焼灼されます。
それにより、術後の炎症や痛み、内出血などの術後合併症がより少ないものとなります。
そのため、患者様の得られるメリットはとても大きなものとなります。
ではどちらの下肢静脈瘤手術を選択すればいいのか?
高周波(ラジオ波)、レーザーそれぞれの特性から、東京ヴェインクリニックでは比較的中程度の大きさまでの下肢静脈瘤では高周波(ラジオ波)手術を選択し、静脈径のより大きなものに対してはレーザー手術を選択するようにしています。
私ども東京ヴェインクリニックでは、最新の医療を適切に選択することで、患者様の得られるメリットが最大化されるようにと考えております。
ぜひ東京ヴェインクリニックで、あなたの下肢静脈瘤の状態にあった最新の治療・手術を受けて、本来の脚を取り戻しましょう。手術に対する疑問、ご質問などお気軽にお問い合わせください。
当院で行っている他の下肢静脈瘤治療は以下となります
レーザー手術 TVCメソッド グルー手術 硬化療法 圧迫療法各治療の費用は 下肢静脈瘤治療の費用 へ
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